皮革のこと…
ちゃんと知って欲しい

「本来、皮革製品が持っている基調価値を、極限まで守る」のが当社のサービスです。
そのために、当社では、単純な表面上の塗装サービス(色かけ/リメイク/化粧直し)は、お薦めしていません。
製品の色調ばかりではなく、皮革の根本的な治療を基に、皮革の感触を甦らせ、それぞれの個性に従った本格的な仕上げを採用。
それが、当社の「ナチュラル・ケア」です。

ここでは…まず、お気に入りの皮革製品を少しでも長く楽しんでいただくために、皆様に知っていただきたい「皮革製品の知識」を一部ご紹介します。

初めての方へ…

もし、ちゃんと知っていれば…

下の図は…、一般的な皮革製品が、時が経って生じる「表皮の亀裂」や「革の劣化」を表現したものです。
これまで当社にご相談いただいたお品物の内、すでに復元不可能な状態や、誤った認識による致命的な状態のものが多数あります。
愛着ある大切なお品物は、まず「皮革製品の正しい知識」を持っていただき、普段のお手入れやチェックをして、お品物に何か変化があった場合は、速やかにご相談いただきますようお願いいたします。

主にクロームなめし革(最も多いタイプ)の「表皮の亀裂と劣化のしくみ」

復元可能範囲 図:表皮乾燥期
表皮乾燥期
購入後、数か月〜3年で微細なひび割れが発生。使用(着用)により発生する場合もあり、汚れが中に入り込みます。
図:軽亀裂/劣化初期
軽亀裂/劣化初期
購入後、1〜5年で表皮に亀裂。クリーム等を使用した場合は、かえって肉眼での発見が難しくなる。水濡れすると、真皮の中からシミになります。
図:重亀裂/劣化中期
重亀裂/劣化中期
購入後、3〜5年以上で、表面が色褪せたように見える状態。拡大して見ると表皮が白く毛羽立ちしている。革の内部から劣化が急速に進む時期です。
復元手遅れ範囲 図:摩耗・剥離/劣化末期
摩耗・剥離/劣化末期
ハッキリと白い地肌が確認できる状態。これは、摩擦による摩耗が生じやすく、真皮の劣化により、表皮がはがれ落ち、やがて「手遅れ」となります。
図:硬化・剥離/革の死期
硬化・剥離/革の死期
亀裂や劣化の進行に気付かず、キズや摩耗を放置していると、購入後数年〜10年前後で、革の寿命を失ってしまいます。